2015年3月26日木曜日

Köln

2013年度海外調査(ドイツ) [NO.4]  


Workshop 指導者セミナー 
テーマ:困難を抱える青少年支援~Transition
日本視察の報告 報告者 Ms.Dr.Petra LIPPEGAUS-GRÜNAU 
訪問メンバー宮本、津富、西村、佐藤、白水、大串(コーディネーター)、本間(通訳)
訪問日時:2013年11月19日
場所:Köln
 



【 報告要旨 】
職業に対する考え方の違いに驚いた。日本では企業共同体が尊重されており、ドイツにおける“Beruf(天職)”という概念がなかった。進路選択において大学(学校)の及ぼす影響が大きく教師がSWの役割も果たし、名門大学を卒業して大企業に入り終身雇用の労働生活に就くことが目指されている。塾などに通う受験競争が過熱していて日本の子どもは親や同年齢の子どもたちとの接触が少ないが、OECD生徒の学習到達度調査(PISA)では日本は3位でドイツより高順位である。職業訓練は企業内職業訓練(OJT)が中心で国は責任を負わず、規格化されていない。企業研修においては会社の一員になることが重視され、特にコミュニケーション能力などの社会性が強く求められる。現代では大企業正社員に慣れる人は減少している。学校からごとへの移行のつまずきは3つの形態として若者を不安定にしている。一つは「フリーター」であり二つは「ニート」であり、そして「ひきこもり」の問題である。深いひきこもり理解に感銘を受けた。義務教育に参加しない場合警察が介入することを聞いて驚いていた。学校でのキャリア教育やサポステを視察した。支援の現場には社会教育士(Sozialpaedagoge)のような専門家が配されているとは言えないが寄り添い型支援が長期に亘って愛情を持って柔軟な教育的個別支援が行われている。また相違点として、ジェンダー格差解消(Gendermainstreaming)や民族格差解消(Culturalmainstreaming)というテーマが重要視されていなかった。一方で両国の共通点として、雇用形態の不安定、柔軟化、多様化と若者の失業問題であり、学校から仕事への移行における教育的支援が必要だということである。






以下近日公開