2015年3月26日木曜日

Youth Press (jugendoresse)

2013年度海外調査(ドイツ) [NO.3]  


訪問日時:2013年11月13日
場所:Youth Press (jugendoresse)
 



【 概要 】
ユースプレス(ドイツ)は、国内の若者プレス団体を束ねる全国団体である。すべての州において、若者のメディア制作者はプレス団体を形成している。メディアをつくるという楽しみを共有している作家、写真家、ウエブデザイナー、ラジオプロデューサー、映像作家らが、この機関から恩恵を受けている。オフィスを、Democracy & Dialogue (Demokratie & Dialogue.e.V.)と共有している。

【 先方担当者について 】
Jonas Tylewski氏は20代前半。大学で法律を学んでおり、アルバイトとしてサッカーの審判をしている。Youth Pressでは、ボランティアで週20~40時間活動する(交通費が少し支給される)。パートナー活動(渉外)の担当者で、スポンサー担当や国際担当をしている。大学では法律学を学んでいて、将来は法律家または外交官になりたいと思っている。ギムナジウム時代に勉強以外に何かやりたいと友人と話して、学校新聞を作り、ベストな新聞に選ばれ、州支部で活動をした。大学に進み、プロジェクトマネジメントやロビー活動、人事関係に関心を持ったので、ユースプレスの本部に加わった。

Jonas Tylewskiさん 写真中


【 組織 】
ユースプレス・ドイツは、ジャーナリズムに関わる若者の利益を反映する団体であり、ロビー活動を行っている。経済界、行政、出版業界に対して、若いメディア関係の人々の権利を主張する。10年前にでき、全国プロジェクトを担当している(戦後から似たような全国組織ができたが政治的に2つに分かれていた。それが統合されたのが10年前)。国際的な仕事とワークショップをやっている。
EUには、EUのユースプレスのネットワークがある。これはドイツから始まりEUへと広がったものである。
各州には支部があり、セミナーやワークショップをやっている。あらゆる若者メディアが加盟できる。たとえば生徒新聞、学校新聞など。個人でも加入できる。Youtubeで活動している人でもブロガーでもよい。プロ(個人)も構わない。年齢は12~27歳までである。小学校の学校新聞のコンテストもやっている。また、プレス(ジャーナリスト)としての身分証明書を発行している(自動車免許証のようなカード)。



【 活動 】
  1.  セミナー: プログラムでジャーナリストのスキル(書く、調査する)を学ぶ。練習のための新聞も発行している。
  2. 新聞制作: 毎号WEBで、制作者を募集して、新聞をつくる。特集として、たとえば子どもの権利などを取り上げる。各号にアドバイザーがいる。
  3. メディア見本市: 700~1000人が参加する。プレスに興味のある若者がメディアをもっと知る機会となることが目的。ワークショップでは、TVの司会や新聞つくりをやる。
  4. 学校新聞コンテスト 連邦大統領まで巻き込む大きなコンテスト。優勝した人がさらに学べる会議がある。2人が学校へ行って、メディアとは何かを教える。
  5. 不定期に発行する新聞(Aut-gemacht!): 過疎化した地域ではメディアが必要であり市民新聞を作る。
  6. EUユースプレス: 他国のユースプレスとのネットワーク。ロシアのメディアとのネットワーク
  7. 身分証明書の発行
  8. 権利の相談
  9. ロビイング: 議員ともよい関係にあり、若者の利益についてどう思うか聞かれている。取材情報源に関して保護するという法改正をさせる活動をしている。