2010年10月22日金曜日

Youth Café Bankstown Home Base

2008年度3月海外調査(シドニー) [NO.3]


訪問先名称:Youth Café Bankstown Home Base 



団体ステータス:非営利団体
訪問日時:2008.3.13
場所:Bankstown



■開設:2002年から非営利団体がバンクスタン(多民族共生エリア)に開設している多文化ユースセンター。民族の異なる若者間の衝突事件がきっかけで開設される。料理もできるし軽食も取れる。 プロジェクトを申請して行政から支援を受けて運営。家賃8万ドル(年間)であり運営は大変。開設当初はたまり場になるのを心配して地域からの反対があったが、それから6年たち安全なたまり場になっている。火曜日から金曜日の午後3時から6時(7時)まで開設。水曜日は女の子の日になっているが、イスラム教の家庭が多いからスカーフをとっても安心できる時間枠が必要だからである。



■職員:マネージャー1人、ブロックインコーデイネーターホームベース(?)1人、ユースワークのプログラム担当1人、ストリートワーカー2人(アンジュー、ジュリアナ)。その他パート職員数人。




■アウトリーチ:ストリートに出てパンフレットを渡してユースセンターを訪ねるように勧誘する活動。(※ストリートワークに同行)
センターはバンクスタン駅に近く、若者が溜まっている駅周辺まで数分のところに位置している。ジュリアナ(25才?、女性)がアンジュー(31才?、男性)と連れだってたまり場エリアに繰り出す。ジュリアナはタンクトップにパンツというカジュアルな服装にキラキラした笑顔の若い女性。アンジューはといえば、短パンにだぶだぶの赤いTシャツといった服装で、力士のような体躯の南パシフィック系の男性。ジュリアナもアラブ系の雰囲気があり、さすが多民族共生の国。二人は、出会う若者に声をかけ、無造作に手にしているチラシを手渡す。この地域でストリートワーカーとして働き初めてジュリアナは1年(?)、アンジューは半年(?)ほどだが、すでに若者たちとは顔なじみ様子。まだ学校の放課後には早く、あきらかに怠学か不登校の若者たちが数グループになってたむろしている。あの子は犯罪を犯したことがある子、あの女の子は子どもがいて、旦那は若くまだ学生だ、などなど。いつでも遊びにおいで、相談においで、とにかく明るくフレンドリーに声をかけて回る。遠巻きに観察していた私達も若者たちの許可を得て、記念撮影。数十分のストリートワークの後、センターに帰る。学校帰りの子どもたちも立ち寄り始めていたが、予定されていたプログラム(南パシフィックの芸術ワークショップ)はなかなか開始される段取りには至らず、私達はセンターを後にした。
アウトリーチで駅前へ 沢山の若者がたむろしていた。
アウトリーチは男性、女性スタッフ2人で行う。町にいる若者達から声をかけてくる場面も多かった。


■参考資料
平成20年4月14日
Australian Government + Centrelink によるパンフレット
(重要な部分だけ意訳。オーストラリアの諸制度の全容がわからないので、正確でない箇所もある。宮本みち子)

若者手当てYouth Allowance
               
若者手当ては、フルタイムの学生、フルタイムで見習いまたは訓練を受けようとしている者、求職をしている若者に対して支給する助成金である。義務に相当する求職活動、勉学、訓練、徒弟の間を異動する場合は、ひとつの手当ての受給を許される。

<誰が受給できるか?>
1.16歳から24歳(独立しているとみなされる場合は15歳から)で、該当する学校の該当するコースでフルタイムの勉学をする者である。中等学校、学部、資格専門コースである。2008年1月からは、専門教育のためのTAFEコースと大学院コースも認められる。
2.16歳から24歳でフルタイムの見習い(独立している場合は15歳)または、同年齢で積極的に継続性のある仕事を探したり、パートタイムの仕事と訓練を組み合わせようとする者、病気などのために活動テストを一時的に免除された者。
3.21歳未満で、パートナーがいて扶養する子どもが6歳から15歳の場合、またはシングルで8歳から15歳の子どもがいて積極的に適切な仕事を探しているか、ワークフォアドールなどで15時間以上働いていているか、活動テストから短期間免除されているか、または、25歳になろうとしていてオーストラリアアプレンティスシップ(見習い)に従事する直前に、若者手当てを受給しようとしている。
4.または、もし25歳になる直前に若者手当てを受給し今もなお見習いに従事している、25歳以上のフルタイムの見習い従事者。
5.オーストラリアに在住していること、それは住んでいて、①オーストラリア市民で、②永住ビザを持っていて、
6.少なくとも104週間住んでいるオーストラリア在留者としてオーストラリアに滞在し、
7.若者手当てを請求するその日オーストラリアにいること。
備考:25歳以上のフルタイムの学生と見習いに従事する者はAustudyに申請できる。
最低資格年齢は、州または自治体の最低学校修了年齢によって異なる。

<18歳未満で学校を終えたい場合は?>
若者手当てを受給するためには、通常、フルタイムの教育、見習い、訓練を受けるよう求められる。その条件を満たさず若者手当てを受給している場合は、センターリンクにおいて、参加要件と活動テストの要件を満たすために積極的に求職活動をしていることを示す必要がある。しかし、短期の病気や怪我のためそれができない場合は、それが癒えるまでは受給することができる。

<21歳を超える場合は?>
21歳から24歳でフルタイムの学生の場合は申請できる。もしニュースタート手当てを受給しフルタイムの勉学をしようとするなら、そのコースが12ヶ月以上続く場合だけ申請できる。21歳以上でフルタイムの学生または見習いに従事していない場合は、ニュースタート手当てを申請する必要がある。

<25歳以上でフルタイム学生の場合は?>
25歳以上の場合は、つぎの場合だけ若者手当てを受給できる。
もし25歳の誕生日の直前まで受給していて、
同じコースで学ぶ予定である場合。
その他のフルタイムの学生か見習いに従事する者で25歳以上の場合は、Austudyを申請できる。

<いつから若者手当てを受給できるようになるか?>
センターリンクと接触後、14日以内に申請書を提出すること。もし資格が認められれば、センターリンクと接触した日にさかのぼって支給される。
備考:パートタイムの学生または見習いである場合は、資格があるかどうかをみるために、面接を受けなければならない。
つぎの条件に該当する場合は、支払いは後になる。
単身の場合は2500ドル以上の流動資産(銀行預金または現金)をもっている場合、パートナーか子どもがいる場合は5000ドル以上の場合。
損害に対する保険支払いなど、一括払いの賠償支払いがある場合。
オーストラリア生まれでなく、合計2年以上ここで暮らしてはいない場合。
オーストラリアで生まれたが、合計2年以上ここで暮らしてはいない場合。
あなたかパートナーが、leave entitlement 給付か、解雇給付redundancy payment
を受給している場合。
同様に、申請に先立って6ヶ月間の季節的、臨時的、断続的な仕事に従事し、そこから一定レベルの収入を得ている場合。
自分から仕事をやめるか、または不始末のために解雇になった場合。
学業の開始が申請より後になる場合。

<どのくらい若者手当を受給できるのか?>
つぎの条件の如何によって受給額が決まる。
・ あなたと親または保護者またはパートナーの収入と資産が一定以上であるかどうか
あなたが独立しているかどうか
勉学のために実家permanent homeを離れて暮らす必要があるかどうか
パートナーがいるかどうか
子どもがいるかどうか
扶養する子どもがいるシングルで、登録されていてregistered活動している里親foster carerであり、家庭教育者または遠隔教育者であるか、または大家族であるか
(翻訳が不正確、オーストラリアの事情を理解しないとわからない)
備考:もし18歳以下の場合は、給付金は親のどちらかに支払われる。どちらの親が受け取るかをセンターリンクに届ける必要がある。
「若者障害補助」
21歳以下で、部分的に働くことができるpartial capacity to workと認定され、若者手当てを受給している場合に受給可能。
21歳以上でニュースタート手当てを受給している者の受給額を上回ってはならない。
註:ニュースタート手当て
21歳以上の失業者で年金受給年齢に達しない者に対する給付。求職活動をし
ていなければならない。

<収入と資産に関する規則>
「親の資産調査 means test」
あなたが学生の間または仕事を探している間、親が経済的にサポートできるかどうかに関する審査
「家族資産調査」
家財、車、ボート、家具、投資、現金、不動産、個人財産などの調査
住宅は含まない。また、農地や事業資産の75%はカウントされない。
「親の所得調査」
両親の合計課税対象所得
経費:課税期間において課税対象所得から控除した経費
被雇用者の付加給付
オーストラリア以外の国から得た所得
事業での損失
「実質家族資産調査」

「親の所得調査が適用されない場合は?」
親が所得扶助を得ている場合
例外的状況救済給付を得ている場合
ヘルスケアカードを持っている場合
あなたが独立している場合
「親の所得や財産が変動した場合は?」


<独立している場合は?>
家族から独立していることが認められれば親の所得調査はいらない。
つぎの場合に、独立していると認められる。
25歳以上
過去2年間に最低18ヶ月、週に最低30時間働いている。
中等教育終了後最低2年間で、週15時間働いている。
不完全な(部分的)就業能力をもっているpartial capacity to workと認定されている(求職者の場合)
少なくとも18ヶ月前に中等教育を終え、オーストラリア支払い区分尺度で最低賃金水準Aの75%を得ていること。学卒後18ヶ月間に稼ぐべき額は現在18,525ドルである。これは訓練生に適用する金額である。
結婚しているか、していた。
12ヶ月間、結婚に近い関係にあった。
6ヶ月間結婚に近い関係にあったが、パートナーが死亡したか、DVがあった。
扶養する子どもがいるか、過去にいた。
難民、孤児、または国の保護下にあるか、過去にあった。
養護施設にいるか、精神的に困難か、居場所がわからないか、監獄にいるため、親の責任を果たすことができない、または
つぎの理由で家庭にいることが合理的でない
極度な家族崩壊
親の家に居続けたら深刻なリスクがある
常に、食料、水、衣服、力、住居、睡眠の剥奪状態
家のなかが、ドラッグやアルコール、いじめ、犯罪的あるいは違法活動、家庭内暴力があって、健康や福祉が著しく脅かされている
親に安定した住居がないため、親が適切な家庭を与えることができない場合
「個人所得調査」

「個人資産調査」

「パートナー所得調査」
        略
<若者手当てを受けた場合、その他のベネフィットを得ることができるか?>
・家賃補助
・交通費補助(学生の場合、実家と学校との間の交通費)
Lump sum advances

基本給付額
単身、子なし
18歳未満で親の家     $194.50 
18歳未満で他出      $355.40
18歳以上で他出      $355.40
18歳以上で親の家     $233.90
単身、子あり         $465.60
パートナー有、子なし     $355.40
パートナー有、子あり     $390.20
借家補助が可能
単身、子どもの基本的介護者  $537.70
Granted an exemption for foster caring/home schooling/distance education/large family
長期所得扶助受給者のための特別受給者または移民で、21歳以上、フルタイムの学習またはオーストラリア見習い制度のために英語の勉強をしている者
単身、親の家   $287.20
単身、他出    $431.70